気づけば連休も残すところあと数日。
今日は久々に気持よく晴れたので、引き篭もってても勿体無い。
ということで、ちょっくらお出かけしました。
行き先は、等々力渓谷。
うちからだと、東急大井町線を溝の口方面に乗って、各駅停車で6個目の駅です。近場、かつ都内なので連休でも空いてるかな、と。
この等々力渓谷、東京都内では唯一の自然渓谷だそうで。
多摩川の支流、谷沢川が多摩川沿いの河岸段丘を抉ってできたのがこの渓谷。
もともと地下水豊富な地域にできた谷なので、湧水が多く、また崖地なので宅地化を免れ、大都会のど真ん中に、まるで箱庭のように自然林が残された不思議な一帯となってました。
この等々力渓谷に興味をもったきっかけは、東急大井町線の変遷を調べてた時でした。
大井町線では、急行を走らせるためにあちこち改良工事をやってて、大井町駅の改装工事や、大岡山駅の地下化工事、田園都市線の複々線工事もそうなんだけど、実はここ、等々力駅でも駅を地下化して、追い越し線を設け、ここで急行列車が各駅停車を追い抜けるようにしよう、という構想があるらしい。
そこで問題になったのが、この等々力渓谷。
今でもなお渓谷内のあちこちから湧き出る湧水。
これは当然、地下水が出てきたものだから、渓谷の上流にある等々力駅の地下に巨大な人工物を作ることで、渓谷内の湧水に影響があるんじゃないか、ということで近隣住民から反対の声が上がり、計画は頓挫したまま。
一応、東急としては環境評価アセスメントを行なった上で工事を進める意向だけど、思うように進まず、仕方なくお隣の上野毛駅に臨時の追い越し線を作って、それで急行運転をしているっていう状態。
この話を見て、都内唯一の自然渓谷ってどんなんだろう? と興味を持ったのが最初でした。
まぁ、そうは言っても都内なので。
ちょっとした崖の底にしょぼーいドブ川があって、夏場はボウフラが浮いて、藪蚊がワンワン飛んでるようなのを想像してました。
ところがしかし、まぁ行ってみたら大したもんでした。
前日の雨で若干水は濁ってたものの、比較的キレイな川で。
渓谷を包んでいたのは驚くことに、ほぼ自然林でした。
渓谷には清浄な空気が溢れ、都会の喧騒は聞こえず、本当に美しい場所でした。
まさに箱庭、箱舟と言うに相応しい場所。
これなら、またふらっと訪れたい。そう思える場所でした。
現在、都内でここまで豊かな生態系が残されている場所は、多くはないと思います。
これは守らなければならないだろうな。そう思えました。
とは言え。
北海道なら、その辺の山にちょっと入れば、こんな景色はどこにでもあります。
でも東京では探さないと、こんな景色には出会えない。
これは北海道が恵まれていると感じるべきなのか。それとも東京がやはり異常なのか。
道産子の僕としては、こういう場所は心が休まります。また暇を見つけて、行ってみたいと思います。
最後に。
僕が撮影した写真を集中してアップするWebアルバムを、うちの自宅サーバ内に設置しました。
今日のこの記事で紹介した写真を含め、等々力渓谷で撮影した写真も全てアップしてありますので、よかったらあっちも覗いてみて下さい。