PowerPointのプレゼン資料について思うこと

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たまたま、知り合いがTwitterでPowerPointについてつぶやいてたので、ちょっとだけ思うところあって記事にします。

なんでも、思いつきを書くが故の「スチャラカ日記」ということで。(笑)

PowerPointとは、言わずと知れたMicrosoft社のプレゼンテーションソフトです。
プレゼンを行うためのツールです。何を当たり前のことを、と言われるかもしれませんけど、あえて書いておきます。

なぜなら、我々日本人は、なんでも「文書作成ツール」にしてしまう悪癖があるから。表計算ソフトのはずのExcelを、セル結合等を駆使して枡形のフォーマットにしてしまう「神Excel」「Excel方眼紙」を例に出すまでもなく。PowerPointもいろんな用途で使われてしまっています。

というか、僕自身、パワポが一番慣れた使いやすいソフトなのをいいことに、「チラシ」や「ポスター」、「配布資料」や、果ては「書籍の原稿」までパワポで作ってしまうということをやらかしてます。(笑)外人から見たら、Publisher使えよと言われると思う。(笑)

まぁ、それは置いておいて、自分がパワポでプレゼン資料を作る時に気をつけているポイントをいくつか書き留めておきます。

作るのは「配布資料」か、「プレゼン資料」か。

資料を作る時に、「その資料の目的は何か」を考えるのは基本のキです。

実際、「配布資料」の作り方で作った資料でプレゼンをやってる人が世の中多すぎです。「配布資料」と「プレゼン資料」が同じになってる人、要注意ですよ。

「配布資料」は「読ませる資料」です。
持ち帰ってもらって、後で見返してもらった時に、必要な情報をもれなく伝えるために、できるだけ細かく文章を書き込むのが「配布資料」です。

でも、プレゼンする時にこの資料を使ってはいけません。

印刷して、手元で読む前提で書かれた文章は、大体が文字が小さく、プロジェクタで投影しても見えません。

見えたとしても、聴衆は「あなたの話はそっちのけで、表示された文字を読むことに集中してしまう」のです。
そうなると、あなたが話す意味は半分以下になります。ぶっちゃけ、資料だけ配ればいいわけで、聴衆の貴重な時間を奪って、書かれている文字を読み上げる必要は無いわけです。

でも、これをやってる人がすごく多い。

たぶん、「話すこと」に自信がないから、「画面に表示させた資料をカンペ代わりにして読み上げたい」と思うのでしょうね。

プレゼン資料はカンペではありませんし、「話すこと」と「読み上げること」は違います。

ダメな例はこんな感じです。

 

プレゼン資料は、「話を補強するもの」

ではプレゼン資料とはなんでしょう?

僕なりの定義を言いますと、「話を補足したり、より印象付けるために付ける視覚効果」と位置づけてます。

プレゼンのメインは資料ではなく、話をする講師の姿そのものです。
そこを勘違いしているプレゼンターがすごく多いです。資料ばかり凝ったものを作り、肝心の話す内容は、ガチガチに緊張して全然聴衆の頭に入ってこない。

違うんです。逆です。話がメインなんです。
プレゼン資料は、話に花を添える、ただの視覚効果です。
話を聞く、という「聴覚」のインプットに、「視覚」のインプットを加えることで、より強く印象に残すのが目的です。

そんな視覚効果としてのプレゼン資料は、普通、それだけを印刷して配布しても、意味がわからないことが多いです。(なので、話の部分を要約したものをノートに入力しておき、それを一緒に出力したりする。)

プレゼン資料に文章を書くのはNGです。
プレゼン資料に載せるのは、写真やグラフなどの画像、あと表、他には「キーワード」です。

話すことは、訓練で身につけられる。

よく、「人前で話すことが苦手で」とか、「自分は話すことがあまり得意ではなくて」という人がいます。

でも、生まれた時から人前で上手に話せる人はいませんよね。

どうも、「話す」ということに対して、多くの人が「誰でも簡単に当たり前にできるべきこと」と考えがちな気がします。

でも、「人前で話す」こともスキルなので、これは訓練しないと身につきません。逆を言えば、訓練さえ詰めば、誰でも身につけることができます。もちろん、向き・不向きはあるし、うまい・下手もありますけど。

プレゼンは「演劇」です。
自分の声と立ち振舞いで、相手に物事を伝える。という意味では、役者や音楽家と同じです。プロの役者や音楽家が、舞台に立つまでにどれだけの練習を重ねるか、ということを考えたなら、プレゼンにも練習や訓練が必要なことはわかると思います。

さらに、よく言われることに「人前に立つと、どうしても緊張してしまって、うまく喋れないんだよね」というのがありますが。。

緊張しない人なんていません。
僕の経験上、緊張「しなくなる」訓練もありません。

じゃあ、人前で上手に話す人はなんなんだ? と思われるかもしれませんが、あれは「緊張しない」のではなく、「緊張してても、話せるように訓練している」のです。

人は緊張すると、体がカチコチに固くなって、頭の中が真っ白になって、喉もこわばり、うまく声を出せなくなります。

そんな状況でも、プレゼンが始まると、体が勝手に動くくらいに、口が勝手に動いて話してしまうくらいまで、訓練を繰り返して「話す」ことを体に叩き込む。そうすることで、人前で話すこともできるようになります。

僕も、もともと人前で話すのが大の苦手でしたが、30歳を過ぎた頃、とあるメーカーの製品の講習を担当することになって、どうしても月に2-3回ペースで人前で話さないといけなくなりました。

どうしたもんかと思いましたが、体当たりで何度も練習を重ね、経験を重ねたことで、少しずつ聞き手の反応をそれとなく見ながら話を調整したり、といったことができるようになって行きました。

世の、「人前で話すのが苦手」という人は、ほとんどが、絶対的に訓練が足りてません。訓練が足りてないし、リハーサルもしてないから、自分の用意した話がどのくらいの時間を必要とするのかも把握してない。だから当たり前のように時間が押したり余ったりするんだと思いますよ。

人前でスムーズに話せるようになりたいなら、本当に俳優か役者さんになったつもりで、発声練習含めて訓練を積むことが必要だと思います。

そうして話すことに自信が付けば、カンペ代わりみたいなプレゼン資料を作る必要もなくなるし、話がメインになってくると思います。

 

 

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