実際に新幹線で帰蘭を決行!

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先日計画していた、新幹線での帰蘭をいよいよ決行しました!
気になってる方も多数いらっしゃるみたいなので、その様子をレポートしますね。

今回決行したのは、以前当ブログでご紹介した記事

新幹線での帰蘭シミュレーション
(2016/9/9)

の新幹線パターンです。これに則って進んでいきます。

自宅を出たのは朝5時。
以前のシミュレーションでは、5時半頃出ていけば十分なはずですが、今回は初めてなので念のため始発電車で移動します。

そうしたら、東京駅で1時間待ちになりました。(^^;
でも、ゆっくり朝食調達して、ホームうろうろして、のんびり過ごせました。

そんなこんなで東京駅21番線ホームへ。

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先発の北陸新幹線「かがやき」が出発したあと、
おもむろに入線してきたのは・・・

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あれ? これって・・・?

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E5じゃねーか!!

JR北海道が北海道新幹線向けに導入したH5系が来るのを期待してたのですが、やってきたのはJR東日本のE5系。
ちょっとしょんぼりしながら乗りました。。

でも、いつも出張とかで乗り慣れたE5系。乗り心地はやっぱりいいです。

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しばらく前までは、東北新幹線はE2系が主力だったので、車歴も古く、乗り心地もいまいちでした。
N700系が大量投入された東海道新幹線と比べると、グレードの違いは一目瞭然。
でも、数年前からE5系が大量投入され、320キロ走行するようになって、最近は東北新幹線の方がグレードが上の感じですね。

そんなこんなで6:32、定刻通りに列車は東京駅を出発しました。


上野駅について感じること

新幹線は途中、上野駅で停車します。

最近、東北新幹線の速達列車の中には上野を通過する列車もあるとか。
悲しい限りですね。

かつて東京における、東北方面への玄関口は上野でした。
東北本線の始点が上野駅。なので、北海道に向かうのにも、まずは上野発の夜行列車で青森に向かってたのです。
青森から青函連絡船に乗って、函館に降り、そこから道内線へ。

僕達は、小学生の頃には青函トンネルが開通していたので、連絡船は知らない世代ですが、それでも夜行寝台列車北斗星やエルムの行き先が「上野」なのを見て、ああ東京=上野なんだな、と子供心に見て育ちました。

当時、まだ格安航空会社なんてものは無かった時代。
競争も無く、各航空会社も正規料金でしか飛行機に乗れなかった時代です。
そんな時代の庶民の足は、やはり鉄道でした。

うちの祖父母も、千葉の伯母のところに身を寄せて以降、何度も室蘭に遊びに来ましたが、決まって寝台列車でやってきてました。

そんな上野駅が、始発駅の立場を剥奪され、あまつさえ通過駅になってしまうのはなんとも寂しいなぁと感じるこのごろなのです。。

「今再び、上野から北海道へ!」とかキャッチフレーズつけて、上野発着の新幹線ツアー組んだら、旅情をかきたてられるミドル層・シニア層も結構いるのかもしれませんね。

そんなことを思いつつ、列車は北へと進みます。


北へ、北へ。

東京駅を出発したときには、まだ多少の空席があったのですが、上野・大宮でたくさんのお客さんが乗ってきて、大宮を出る時にはほぼ満席状態。

大宮を出ると、次の停車駅はいきなり仙台。なので、この間が320キロ走行となります。
おかげで仙台到着は8:04。東京を出てちょうど1時間半ほどです。近い!
ちなみに東海道新幹線に1時間半乗ると名古屋です。と考えると、本当に東北は近くなったなぁと感じます。

北海道新幹線開通前なら、ここでお客さんの半分は降りたところですが・・・。
見ていると、3割ほどのお客さんが降りていきます。
そしてホームに目を移すと・・・ たくさんの人だかりが。

見たところ、降りたのと同じくらいの人数のお客さんが乗ってきて、はやぶさ号は再び満員で仙台駅を出発しました。

次の停車駅は盛岡。8:45に到着。東京からは2時間強ですね。
ここで、東京からずっと連結されて走ってきた秋田新幹線「こまち」が分離されます。

この距離感がちょっと不思議な感じでした。
東京から見て盛岡って、もうかなり「奥」の方の印象なんですが、それでも全行程のまだ半分なんですね。
北海道の遠さが改めて感じられます。

ここでも3割ほどのお客さんが降りて、同じだけ乗ってきます。なので、相変わらずはやぶさ号はほぼ満席のまま。

僕の感覚だと、仙台か盛岡を過ぎたら、お客さん半分以下になってスカスカで、体伸ばせるんじゃないかと期待していたのですが。。期待はずれ。(^_^;)

 


盛岡以北はほとんど在来特急

盛岡をすぎると、新幹線は速度を落とし、停車駅も増えて行きます。
二戸、八戸、七戸十和田、そして新青森には9:50に到着です。

八戸では多少お客さんの乗り降りもありますが、それ以外はほとんど乗り降りもない様子。今後徐々に通過駅になっていくのかもしれませんね。。

盛岡までは並行在来線の東北本線もJRの路線として残っていますが、
盛岡以北は並行在来線が経営分離されており、いわて銀河鉄道と青い森鉄道になっています。

突然停車駅が増えるのは、並行在来が担っていた地域交通を維持しようとのJRなりの気遣いなのかもしれませんね。

 


本州最北の地、そして北海道へ!

新青森を抜けると、割とすぐに在来線の線路が合流します。
はい。世界でもここだけという触れ込みの、噂の三線軌条です。

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二本並んだ線路のレールとレールの間隔は、在来線と新幹線では違います。
在来線は国鉄規格の狭軌で、軌間は1067mm。
新幹線は国際標準軌で、軌間は1435mmです。

青函トンネルを挟むこの区間は在来線と新幹線が併用するので、レールが3本並びます。
一本目から1067mmのところに一本。さらに368mm離れたところにもう一本です。

こんなのを眺めつつ、列車は奥津軽今別駅に停車し、その後青函トンネルへ。
青函トンネルは、貨物列車とすれ違う際の安全性を確保するため、最高速度が140キロに制限されてます。その意味では在来特急と変わりません。

ほんとにすれ違うのかなーと見ていたら、新幹線1本と貨物列車1本の計2本とすれ違いました。意外に交通量あるのね。。

僕の青函トンネルの記憶といえば、昔の快速海峡の時代のイメージが強いので、窓の防音性もあまり良くなく、トンネル通過中は結構な轟音が響いてた印象でした。

でも、そこはさすが新幹線。気密性・防音性に優れた車体なので、音は全く気になりませんでした。

後半うとうとしながら、気づいたら北海道に上陸です。

上陸後、すぐに到着するのが木古内駅。
かつての江差線木古内駅の面影は全く無い、近代的な新幹線駅です。ここから函館方面に、並行在来線が経営分離されて出来た「道南いざりび鉄道」が分岐します。

そして木古内を出た新幹線は速度を一気に上げ、ラストスパートの末、10:58、定刻通りに終点・新函館北斗駅に到着です。東京を出てから4時間26分の旅でした。

 


北海道の新たな玄関口・新函館北斗駅

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駅名標には、JR北海道のコーポレートカラーである浅葱色から、JR東日本のコーポレートカラーである緑色へのグラデーションカラーが施されてます。

ここで札幌行きのスーパー北斗に乗り換えるのですが、発車時間が11:09。11分しかありません。

なのに、新幹線を降りた乗客たちはすっかり観光客気分。あっちできょろきょろ。こっちできょろきょろ。立ち止まって写真は取ろうとするわ。もうわやな有様です。(^_^;)

なんで僕がそんなに焦ってたかというと、新函館北斗から先のきっぷを持ってなかったから。

なんでそんなことになったかと言うと、まぁ一言で言えばJRの会社間の壁というやつです。

インターネットで列車を予約しようとすると、JR東日本は「えきねっと」、JR北海道は別システムの「列車予約システム」を持っています。

「えきねっと」で予約できるのは、実は新函館北斗までなんですね。そこから先はJR北海道のエリアなので、えきねっとでは予約できない。

一方のJR北海道の予約サービスでは、東京まで取れるんですが、きっぷの受取が道内の駅のみになります。

つまり、今回僕は、新函館北斗までのきっぷを「えきねっと」で購入して最寄りの駅で受け取り、乗車し、新函館北斗より先のきっぷはJR北海道の予約サービスで購入して、新函館北斗駅での受取にしてあったのです。

北海道発着ならJR北海道のサービスで使えばいいことですが、東京発着でインターネット予約を使おうとすると、なかなか不便ですね。。

駅の窓口とかで買えば全区間通しで買えたのでしょうが、都内のみどりの窓口はどこも大行列で行く気にもならんのです。

このあたり、もう少し改善を検討して欲しいなぁ、と感じるところです。

ともあれ、人をかき分けて一旦改札を出て、みどりの窓口の隣にあった指定席券売機できっぷを受け取ります。

ここで少し落ち着いて、駅の中の様子を何枚かぱちり。

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駅コンコースは広々としてます。

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新幹線改札口。

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在来線はこっちから入ります。

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3番線からは函館方面行きの普通列車が出ている様子。

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1番線から函館行きの函館ライナーが出てますが、僕は2番線のスーパー北斗に乗ります。

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新幹線ホームから直接在来線ホームに行ける改札口もあるんですが、今回は利用できず。残念です。

そうこうしている内に、2番線にスーパー北斗が入線。
やや? あの姿は・・。

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新デザインのキハ261系だーーー!
とテンションあげあげで乗り込んだものの・・・あれ?

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あれ? なんか狭い気がする(´・ω・`)

新幹線の広さに慣れすぎましたね。(^_^;)
で、スーパー北斗9号は定刻通り新函館北斗を出発しました。

 


台風の爪痕、森蘭航路への想い、そして室蘭へ。
新函館北斗を出た列車はゆっくりと大沼を抜け、噴火湾の湾岸へ。
その途中、線路沿いの木がめちゃめちゃに倒れてました。
まるで神様がその大きな掌で「ぐちゃぐちゃー」ってやったみたいな。

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先日の台風の被害ですよね。自然の力の大きさに慄きながら、列車は進みます。

海に出たところにある森町からは思いのほか、対岸の室蘭がはっきりと見えます。

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いや、今回反対側の窓側取ってしまったので、めっさ遠いんですが。
かろうじて水平線上の島影がご覧頂けるのではないかと。。

昔の人が手っ取り早く、ここから森蘭航路で室蘭まで結んでしまった気持ちがよくわかります。
だって今でも、これから噴火湾をぐるーーっと回っていくの、しんどいですもの。

将来ここで新幹線を降りて、船で室蘭に渡り、そこから洞爺や登別を観光できるようになったらいいなー、と切実に感じました。

ここからは子供の頃から見慣れた風景。でも少しずつ変わってもいます。

途中駅の長万部。
新幹線札幌延伸後は、ここから室蘭方面へは乗り換えになります。
果たしてその時、どの程度の本数の列車が維持されるのでしょう。正直こわいです。

そんな色々な想いを感じつつ、13:14に東室蘭到着。予定通りでした。
東京駅を出てから6時間半というところですね。

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実際に新幹線で帰蘭してみて

やはり、机の上でシミュレーションしてみるのと、実際やってみるのとは違いますね。
ただ、思ったほど「しんどくはなかった」というのが感想です。

もちろん、一つの場所に4時間も座り続けるのは結構腰に来ます。
寝るのも飽きてきます。でも、北海道新幹線に関しては、物珍しさもあって退屈はしないで済んだのがありがたかったかな、と。

あとは、携帯の電波が途切れ途切れなのがやはり困りますね。
東海道新幹線のようにWi-Fi用意してくれると助かりますね。

所要時間トータルとしては、成田経由でLCC使うのに比べると若干短いです。

あ、そうだ。お金の話忘れてますね。
今回かかった費用は以下のとおりです。

東京(区内)-新函館北斗 ¥22,690(乗車券11,560 / 新幹線特急券11,130)
新函館北斗-東室蘭 ¥5,920(乗車券3,240 / 特急券2,680)

計28,610円 ですね。

ちなみにこの3連休、LCCでも片道2万円超えてます。
これに成田までのバス代、新千歳空港から室蘭までのバス代を加味したら、まぁいい勝負ではないかと。

なので最終結論としては、場合によっては新幹線での移動もあり、かなと思います。
よかったら参考にしてくださいね。

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