日曜日は、札幌三曲協会の70周年記念演奏会を聴きに行って来ました。
開幕は「合奏曲 六段」。総勢100名からなる大合奏でした。
次の曲が古典「松竹梅」。
それ以降は、人間国宝山本邦山の作品が続き、
そして山本邦山本人も出演されていました。
やはり、さすがは人間国宝。竹が泣いていると言いますか、
凄まじい音色にただただ圧倒されました。
あと、感じたことがひとつ。
僕らの所属する宮城社、意外に少数派なんだなぁ、ということです。
僕らの室蘭三曲協会では、生田流正派の人が誰もいないのもあり、
生田流といえば宮城社です。
山田流に比べても、宮城社の人数が圧倒的に多く、多数派になっています。
そんな中で活動しているので、
勝手にどこの土地でも宮城社が多数派なのだと思い込んでましたが・・・。
今回の演奏会、プログラムを見ていると、
名前に「雅」「雅楽」の字を頂く人たち・・生田流正派の方たちがとても多く、
次いで山田流と思われるお名前の方が多くありました。
箏曲の各流派では、雅号と呼ぶ一種の芸名を頂く「名取り」という制度を持っています。
一般的に、ある程度までは師匠から一文字を頂く名前を頂戴します。
そして師範等の資格を得ると、流祖から一文字を頂き名前を変える、ということになるようです。
すると、プログラムの名前を見ると、同じ文字を頂く名前が並ぶことになります。
その名前を見ると、どこの流派の、どのくらいの職格の人かがすぐに分かる、ということになりますね。
僕達の宮城社では、この名取りの制度を持ちません。
なので、プログラムに載せる名前も、本名を載せます。
だから、それはそれで、宮城社の人間はすぐにわかるのです。
今回の演奏会の出演者を見るに、宮城社の人間はおそらく全体の2割程度。
実は少数派なんだってことがよく分かりました。
冷静に考えれば。
宮城会北海道支部の正会員は300人弱。
札幌三曲協会だけでも会員数は700人以上。
宮城社が多数派ではないのは、ここからもわかるんですよね。
自分のところだけを見て判断すると大局を見誤るの典型です。
もう少し視野を広げて、色々な流派の色々な演奏を見聞きしたいと改めて感じました。