島の北部へ

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(写真は全て、クリックすると拡大します)

船という乗り物は一種、独特の何かがあると思う。
普段乗らない乗り物っていうのも、もちろんあるんだけど。ひと度海に漕ぎ出せば、自由な世界が広がっている。そんな気持ちにさせてくれる。

そんな不思議な気持ちで水平線を眺めていると、あっという間に時間も過ぎ、9:10に利尻島の鴛泊港に到着。

いざ近づいてみると、意外と大きな島でびっくりしました。
鴛泊港には20分ほど停泊し、再び礼文島に向けて出港。

近くから利尻島を見てると、明らかに火山性の地形だなというのが見て取れます。

そして、ここからなら礼文島は目と鼻の先。

10:10に礼文島の南部にある香深港に船は着岸。
いよいよ憧れの礼文島に到着です。

船を降りる準備をしていると、後部甲板で視界の隅をよぎるものが・・
よく見るとカラスが乗船してました。(笑)

船を降り、フェリーターミナルで今後の計画を練る。

ここで迷った選択肢は2つ。
1つ目は、当初の心づもりの通り、最北端のスコトン岬まで行き、そこから4時間コースと呼ばれる散策コースを歩くこと。
2つ目は、ここ香深港を起点に桃岩コースと呼ばれる散策コースを歩くこと。

4時間コースの方は、スコトン岬まで行くのに1時間ちょいかかるので、お昼が半端になる。
しかもスタートが1時間後になるので、天気が心配。

桃岩コースの場合はすぐ出れば、ゴール地点の知床って集落にはちょうどお昼ごろに着く見込み。
そこで天候を見て、崩れていればバスで香深に戻ってくるってオプションも取れる。
天気が良ければ歩いて香深に戻ってもいいわけだし。

というわけで、安全性から言うと桃岩コースに軍配が上がるんだけど、
今回の旅は、「人の手の届かない場所を目指す」っていうのがひとつのテーマだったりするし、
どうせなら島の北部を見て回りたいって気持ちが強かったのです。

幸い、3Gの携帯電波は入っていたので、スマートフォンでピンポイント天気予報を呼び出して、真剣に検討。
結果、なんとか天気は保ちそうと判断。

北部への交通手段は10:50フェリーターミナル発のバスに乗ればOK。
あとはお昼ごはんをどうするか。

4時間コースを回るとすると、バスの終点であるスコトン岬には売店程度しかない。
そして散策コースの沿道にはごはんを食べるような場所はなさそうなのは確認済み。

困ったなー、とフェリーターミナル内をうろうろしてると、2Fの食堂で「おにぎり」のテイクアウトができるという張り紙を発見!

もうこれしかない! ということで、食堂に行って、しゃけと塩うにのおにぎり1個ずつ握ってもらって、食料調達完了!(笑)

無事補給を済ませた僕は、10:50発のバスで北部に向けて出発しました。

ちなみにこの4時間コース、登山並の装備が必要という情報があったので、鞄の中にはレインコートとパーカー1枚、あとは万一の非常食料としてカロリーメイト2本パック3個とミネラルウォーター500ml×2本を準備して行きました。

この装備、使うことはありませんでしたが、行程から考えると決して大げさでなかったことは、はっきりと記しておきたいと思います。
むしろ、これに応急処置用の消毒薬と絆創膏、テーピング用のテープくらいは必要だったかもしれません。そのくらいに険しい道のりでした。

閑話休題。

香深の集落を出たバスは、礼文島の東海岸沿いを北部に向けて走ります。
道路は大型バスがかろうじてすれ違える広さしかありません。
崖っぷちの道沿いに、ときどき思い出したように小さな集落が続きます。

海の向こうには利尻富士が見えてます。

バスは順調に進み、北東の岬「金田の岬」を過ぎた辺りで運転手さんが教えてくれました。
「お客さんたち、あそこにアザラシがいるよ。」
慌ててカメラを向けたら、確かに沖合の岩礁でゆったりと休むアザラシの姿が。

やがてバスは北部の中心集落「船泊」の街を抜け、12時頃に礼文島最北端のスコトン岬に到着。
僕はうっかり千円札を切らしてしまってので、バスの運ちゃんに待ってもらって、岬の売店で万券を崩し、無事支払い完了。

ただ両替して下さいじゃ悪いので、ここで昆布ソフトなるものを買いました。
少し塩気のする淡い緑色のソフトクリーム。昆布の風味はあまりしませんでしたが、美味でした。

天気はイマイチですが、海の透明度が恐ろしく高いのがお分かり頂けますでしょうか。

ここからが、僕の礼文島観光のメインイベント、4時間コースのスタートです。
(つづく)

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